日本の常識は世界の非常識?不動産の『両手取引』は日本の悪しき文化!?
本日は不動産売買の仲介における業界用語『両手』と『片手』、そして『囲い込み』について書かせて頂きます。言葉を聞いて何となく分かりますか?
報酬である仲介手数料が、売主と買主の両方から貰えるのが『両手』、どちらか一方から仲介手数料を貰うのが『片手』と言われます。
日本ではこの『両手』というのが特別なことではありませんが、海外ではこの『両手取引』を禁止している国が多くあり、『両手』OKの国の方が少数だと知っておいてください。
そもそも不動産売買の『両手取引』って利益相反行為じゃないの?と思われる方もいらっしゃるかもしれないですよね?
私はそう思っている派の一人ではありますが、民法では、『不動産仲介は代理人として動いているのではない』という解釈らしくOKなんです。
日本の不動産売買の仲介の約9割は大手不動産会社が取引していると言われています。
ある大手不動産会社では『両手取引』が不動産仲介の60%を超えるとか?凄い数字ですよね。
不動産会社の数はコンビニの倍はあると言われています。その大半は私ども含めた街の不動産会社ですが、その取引数となると殆どは大手不動産会社が行っているのが現状という訳です。
このような実態には様々な要因があると思いますが、個人的に考える1番の理由は、不動産会社は『ウソをつく』『胡散臭い』『騙されそう』など悪いイメージがあり、大手なら少しは安心という消費者の気持ちが大きく左右しているのではないでしょうか。
確かに胡散臭いなぁと思うような不動産会社を見かけることがありますが、多くの街の不動産会社は正直に、誠実にお客様のお手伝いをしていると思いますよ。
少し横道にそれてしまいましたので戻しますが、どうして『両手取引』は禁止されている国もあり、悪しき慣習と考えるのかですが、それは『囲い込み』が問題だからです。
『囲い込み』とは、売主から物件をできるだけ高く、早く売って欲しいと任されたにもかかわらず、他の不動産会社からの情報を様々な理由で断り、時間を掛けてでも自社で買主まで探すことを言います。
『両手取引』になると手数料が2倍になります。営業としての評価も2倍です。このような不動産会社の利益優先の『両手取引』って実は大手がやっているケースが少なくありません。
逆に弊社のような街の不動産会社は、沢山の購入希望者のリストを持っていませんからすぐにレインズやポータルサイトに掲載して、多くの目に触れることを最優先します。何故か逆の動きですね。
大手不動産会社は一定の期間は売主にも上手に報告したりして、先ずは自分達の顧客で買いそうな方に紹介するのが一般的なやりかたです。
しかし、ここで少し考えてみてください。これだけ情報が大量に入手できるようになった時代において、数十件、数百件の購入者リストを持っているのと無限の顧客がいるネットではどちらが早く良い購入希望者に出会えると思いますか?
『囲い込み』により、売却期間が長期化したり、売り出し価格を下げざるを得なくなったりするなどの不利益が生じます。
私たちは【売却】専門の不動産会社として、『囲い込み』を無くし、お客様が損をしない不動産取引ができる業界にしたいと考えております。
大手不動産会社に不動産売却を依頼しているが、なかなか売れなくて困っている方などからのセカンドオピニオンとしてのご相談もお受けしております。お気軽にご連絡ください。